大腸がんからも腸閉塞になりやすい!?
大腸がんも胃がん同様、腸閉塞になりやすいという話を聞いたことはありますか?
また、腸閉塞で入院したところ、調べてみたら大腸がんが原因だった、というケースが割と多いようです。
大腸がんから腸閉塞になる原因とは、一体どのようなものなのでしょう? またどのような治療を行うのでしょう?
<大腸がんから腸閉塞になる原因とは?>
大腸がんによる腸閉塞の原因は、がん細胞が増殖し、粘膜から大腸の内側に食い込むことで、大腸を圧迫し、発症することが多いようです。
また大腸がんのがん細胞は、リンパや血管に入り込み、他の臓器に転移し、更に臓器を圧迫することになる為、要注意です。
大腸がんが初期の場合は、がん細胞の大腸への圧迫は少ない為、便秘が続く症状が出るだけですが、大腸がんの進行と共に腹痛やお腹の張りが目立つようになります。
この状態が続くことで、大腸がんから腸閉塞になりやすくなってしまうようです。
よって、腸閉塞の症状で入院し、大腸がんが発覚した場合、大腸がんがかなり進行していることを意味します。
とはいえ、大腸がんの進行状態は、腸閉塞の有無だけでなく、肝臓や肺、骨、脳などへの転移の有無によっても、診断が変化します。
その為、大腸がんから腸閉塞になったからといって、必ずしも大腸がんが末期であるとは言えないようです。
尚、大腸がんの進行は、腸閉塞だけでなく、腸管に穴が開き、腸液が腸の外側に流れ出てしまうことで、腹膜炎になることもあります。
特に高齢者の場合は、腸閉塞の原因は大腸がんであることが多い為、より注意が必要だと言えるでしょう。
<大腸がんから腸閉塞になった場合の治療とは?>
大腸がんから腸閉塞になっているかどうかは、CT検査や腹部エコー検査ですぐに判明するようです。
また、大腸がんの進行状態は、大腸内視鏡検査によって、より詳しく分かります。
大腸がんから腸閉塞になった場合は、まず腸閉塞の手術を行い、体調が落ち着いてから大腸がんの治療の為に抗がん剤治療に移行することになります。
しかし、がん性腹膜炎を発症し、腹部膨満感が生じている場合は、手術することは出来ず、苦痛を取り除くことを目的とした緩和ケアとなることが多いようです。
なお、大腸がんから腸閉塞になった場合、手術をすれば食事を取れるようになりますが、開腹手術後に再度腸閉塞になってしまうことも多いようです。
これは、開腹手術を行うことで、腸管が癒着しやすくなり、腸閉塞になりやすくなってしまう為です。
また、腸閉塞の手術が無事成功し、しばらく何ともなくても、手術から数年後に再度腸閉塞になることもありますので、引き続き手術後も日常生活に注意することが大切です。