血便は胃潰瘍のサイン?
トイレで用を足し、ふと見ると、便に血が混じっていることはありませんか?
血便が出る原因は様々ありますが、胃がんや大腸がんの前段階として胃潰瘍から血便になることが多いと言われています。
なぜ胃潰瘍で血便が出るのでしょう?
そして胃潰瘍による血便はどのような便なのでしょう?
<胃潰瘍で血便が出る理由とは?>
胃や腸などの消化器官や直腸、肛門から出血した血が、便に混じることを「血便」と言います。
血便はピロリ菌やストレス、ステロイド薬などの影響により、胃粘膜に傷が出来、そこに胃酸や消化酵素が胃粘膜や胃壁を消化してしまうことで起こるそうです。
胃粘膜で出血した血は、消化された残りの食べ物と一緒に腸を経て、便と一緒に排出されます。
その為、便に血が付いた形、すなわち胃潰瘍による「血便」として、肉眼で確認出来るくらいになってしまうそうです。
尚、同じ血便でも、出血した箇所が肛門に近いほど、血液の色は鮮血に近くなるそうです。
よって、胃潰瘍が原因の血便なのか、痔が原因の血便なのかは、便の色を見れば分かるのです。
<胃潰瘍の血便はどのような便ですか?>
胃潰瘍での血便は、指を切った時のような鮮血ではなく、コールタールのような、どす黒い感じの血便になるそうです。
これは、胃潰瘍によって胃壁から出血した血が、食べものの残りと一緒に腸を経る時に時間が掛かる為、血液が酸化してどす黒い血便になるそうです。
また、べたべたした粘液に血液が混じった状態の粘血便というものや、下痢に血便が混じることもあるそうです。
一口に胃潰瘍による血便と言っても、様々な便の姿があるようです。
尚、先程も記載したように、血便の色は出血した箇所が肛門から近いほど、出血から酸化しない為に鮮血になります。
よって、痔や肛門近くからの血便は鮮血になることが多い為、胃潰瘍の血便とは区別がつきやすいようです。
いずれにしても、血便は体からのサインです。血便が続くようでしたら、医師の診断を受けるようにしましょう。
<胃潰瘍の血便を放っておくと・・・>
胃潰瘍の血便を放っておくと、胃潰瘍が酷くなり、胃に穴があいたり、胃がん、大腸がんなどの原因になることもあるそうです。
忙しいから・・・と、市販の胃薬などで痛みを和らげても、応急処置にしかならず、事態を悪化させる可能性が高くなります。
血便が続いたり、他に腹痛や吐き気などの症状が出てきたら、すぐに内科や消化器科、胃腸科で診断を受けるようにしましょう。