胃痛から背中の痛みを生じる病気とは?
胃痛から背中の痛みを生じる症状には、様々な病気が隠れている可能性があるようです。
胃痛から背中の痛みを生じる病気とは、一体どのようなものがあるのでしょう?
<胃痛からの背中の痛み その1:胃炎>
みぞおち付近の痛みや胸焼け、吐き気や胃痛、食欲不振と共に、背中の痛みを感じる場合は胃炎である可能性があります。
胃炎とは胃に起きる炎症で、暴飲暴食や過度の飲酒、刺激のある食べ物の多量摂取、薬害、ストレスなどがあるようです。
また、慢性胃炎の場合は、ピロリ菌の感染による胃粘膜の萎縮であることが多いと言われており、ピロリ菌の除菌が必要となります。
胃炎を放置していると、更に症状が進み、胃痛だけでは済まず、背中の痛みを生じて、他の臓器にも漏れ出した胃液により潰瘍が生じることになります。
背中の痛みはかなり胃炎でも症状が進行した証拠ですので、すぐに医師の診断を受けるようにしましょう。
<胃痛からの背中の痛み その2:胆嚢炎(たんのうえん)>
胆嚢炎とは、胆石が出来たことで発症し、胃痛と共に背中の痛みを生じることがあるそうです。
胆石とは、肝臓から分泌される胆汁の成分が固まり、胆嚢内や胆管内に溜まったものを言うようです。
胆嚢炎になると、発作的に激しい痛みが襲い、通常は胃痛というより右上腹部に痛みが生じ、深く呼吸すると痛みが強くなるそうです。
その痛みは右側甲骨のした部分や背中の痛みに広がり、吐き気や嘔吐をすることも多いそうです。
胆嚢炎は胆石を取り除くことで回復しますが、まれに胆石が存在しない急性胆嚢炎もあり、胃痛や背中の痛みを引き起こすこともあるようです。
胆石が存在しない急性胆嚢炎の原因は、外科的な手術や重度のやけど、重篤な障害、長時間の栄養点滴や絶食、免疫性の欠損症、ウイルス感染などがあるそうです。
いずれの場合も、胃痛から背中の痛みを感じた場合は、自己判断はせず、直ぐに医師の診断を受けるようにしましょう。
<胃痛からの背中の痛み その3:膵炎>
膵炎は、膵臓が炎症を起こした状態を言い、背中の中央辺りを叩くと、胃痛や背中の痛みを感じることがあるそうです。
厳密には胃痛ではないのですが、胃の裏側に膵臓がある為、膵臓の悪化を胃痛と勘違いしてしまうようです。
膵炎の原因はアルコール、胆石、そして原因不明の突発性によるもの、特殊な薬剤や高脂異常症によって引き起こされることが多いそうです。
最も多い症状は、胃痛というよりも、みぞおち部分から左上腹部で、背中の痛みにも広がることがあるようです。
痛みは軽い鈍痛からじっとしていられないくらいの激痛まで、人や症状によって様々だそうです。
胃痛からの背中の痛みが膵炎であるかどうかは、血液検査や尿中の膵酵素の上昇、画像診断などで判明するそうです。
膵臓は「沈黙の臓器」と言われるほど、なかなか症状が出にくく、出た時はかなり悪化していることが多い臓器です。
胃痛と共に背中の痛みがある場合は、膵炎の可能性もありますので、すぐに医師の診断を受けるようにしましょう。