十二指腸潰瘍治療薬の副作用とは!?
十二指腸潰瘍と診断されると、ピロリ菌の除菌や十二指腸の保護などの様々な治療薬が処方されます。
もちろん、これらの治療薬は十二指腸潰瘍の治癒に、とても役立つ薬ではありますが、副作用が生じることがあるそうです。
どのような副作用の心配があるのか、早速見てみましょう!
<十二指腸潰瘍治療薬の副作用
その1:非ステロイド性抗炎症薬(NSAID)>
非ステロイド性抗炎症薬は、名前の通り、十二指腸の痛みや炎症を抑えたり、解熱効果がある治療薬ですが、服用を続けるうちに胃炎や胃潰瘍の副作用が起きることがあるそうです。
胃炎や胃潰瘍が起きると、吐き気や胃の痛みが起きるものですが、この治療薬の副作用による胃炎や胃潰瘍は、症状が出にくい為、症状を感じないうちに突然胃から出血し、吐血や下血をする方がおられるようです。
この治療薬を長く服用する際は、定期的に内視鏡検査を受け、十二指腸潰瘍の状況だけでなく、副作用である胃炎や胃潰瘍が出来ていないかどうかを調べる必要があるそうです。
万が一、胃炎や胃潰瘍が判明した場合は、すぐにこの治療薬の服用を中止し、胃酸の分泌を押さえるH2ブロッカーや、プロトンポンプ阻害薬など別の治療薬で治療を続けることになるそうです。
<十二指腸潰瘍治療薬の副作用
その2:ピロリ菌の除菌治療薬>
ピロリ菌の除菌治療薬の副作用で一番多いのは、下痢や軟便で、なんと約10〜30%の方が発症すると言われています。
また、食べものの味が苦味や金属のような味に感じてしまう味覚異常症状が5〜15%に発症。
更に、皮膚に発疹などのアレルギー症状が起きる方も2〜5%おられるそうです。
これまでにこの十二指腸潰瘍の治療薬の、深刻な副作用は報告されていませんが、薬を飲み始めてから体調の変化が気になる場合は、すぐに医師に相談するようにしましょう。
尚、ピロリ菌の除菌が成功しても、胃酸の分泌が増え、食道に逆流して胸焼けを起こすなどの症状が起きることがありますが、これは一時的なものが多いようで、自然と治っていくようです。
<十二指腸潰瘍治療薬の副作用
その3:プロトンポンプ阻害薬>
プロトンポンプ阻害薬という治療薬を長期に亘り服用を続けていると、腸内に有害細菌の感染を高めてしまったり、溶血性貧血や血小板の減少、低ナトリウム血症などの副作用を生じることがあるそうです。
また、閉経後の女性は、骨折のリスクが高まるそうです。
<十二指腸潰瘍治療薬の副作用
その4:H2ブロッカー
(ヒスタミンH2受容体拮抗薬)>
この治療薬は十二指腸潰瘍の胃酸の抑制や胃酸の中和をする効果があると言われています。
ただごくまれに、下痢・めまい・発疹・低血圧・頭痛などが見られるそうです。
また、心臓病患者がこの治療薬を服用すると、心筋にあるヒスタミンH2受容体に影響を及ぼし、不整脈などの異常を引き起こすことがあるそうです。
どのような薬でも万能ではなく、程度の差こそあれ、副作用はつきものです。
服用の際は、医師と十分相談し、副作用があった場合はすぐに医師に告げ、指示を受けるようにしましょう。