むくみや尿蛋白は腎臓異常のサイン?!
最近、むくみが酷くなった、とか、尿がやけに泡立つなどの蛋白尿の症状が出たことはありませんか?
実は、その『むくみ』や『蛋白尿』は、腎臓の機能低下を知らせる重要なサインであり、放置してしまうと、腎不全や人工透析を余儀なくされてしまうことになってしまうのです。
それにしても、なぜ『むくみ』や『尿蛋白』は腎臓異常のサインと言われるのでしょうか?詳しく調べてみましょう!
<むくみや尿蛋白は腎臓異常のサイン?>
むくみや蛋白尿は、腎臓の病気である、ネフローゼ症候群の代表的な症状でもあります。
ネフローゼ症候群は、大量の尿蛋白が出てしまい、血液中のタンパク質が減少したり、血液中の水分が漏れ出し、むくみが生じる病気です。
若い方から中高年の方まで、幅広い年齢層に発症する可能性がある病気であり、油断は禁物です。
特に、むくみや尿蛋白の原因になるネフローゼ症候群は、糖尿病や膠原病、ある種のウイルス感染などが原因で発症することが多いと言われています。
また、中高年の方は糖尿病などの全身性の病気から発症しやすくなり、若い世代の方は腎炎などが原因となり発症しやすいようです。
<なぜむくみは腎臓異常のサインなの?>
『むくみ』と一言でいいますが、実は『長く続くむくみ』と『急速なむくみ』が腎臓異常に関係していると言われています。
長期間に及び、まぶたがはれぼったくなったり、指輪が入らなくなる、靴下のゴムの後が消えにくい、靴がキツイなどの症状は、むくみを発症している可能性が高くなります。
また、数日間で5〜10キロも体重が増えるという急速なむくみは、腎臓の異常を知らせるサインです。
本来、血液中の水分は、血管と血管の外の組織を行き来していますが、たんぱく質には一旦血管の外に漏れ出た水分を引き戻す作用があります。
血液中のタンパク質の量が正常であれば、体内の水分バランスは保たれますが、ネフローゼ症候群によって腎臓に疾患が起き、たんぱく質が尿蛋白として排出されてしまうと、そのバランスが崩れます。
そうなると、血管の外に漏れ出した水分が、たんぱく質によって引き戻されなくなる為、余分な水分が血管の外に溜まりだし、むくみとして発症するのです。
特に血糖値が高い方や、血圧が高い方は腎臓の機能低下によってむくみの症状が起きやすい為、注意が必要です。
<なぜ尿蛋白は腎臓異常のサインなの?>
それでは、ネフローゼ症候群のもう一つの症状である『尿蛋白』は、なぜ腎臓異常のサインなのでしょう?
腎臓は、1個が150gほどの小さな臓器ではありますが、なんと心臓から送り出される血液の20%が流れ込んできますし、毎日150リットルの血液をろ過する働きがあります。
腎臓によってろ過した血液は、老廃物を尿として排出し、栄養素は再び綺麗な血液と共に体内に戻されます。
しかし、何らかの原因で腎臓の機能が低下すると、腎臓のろ過装置が正常に作動せず、本来は体内に再び摂り込まれるべきたんぱく質も、尿蛋白として排出されてしまうのです。
また、蛋白尿は比較的泡立ちやすい性質がありますので、トイレに行ったときに、尿の泡がなかなか消えなかったり、健康診断で尿蛋白が検出されて発覚することが多いようです。
尿蛋白やむくみは腎臓に異常が起きている可能性が高いサインです。是非、このようなむくみや尿蛋白の症状が見られたら、すぐに医師の診断を受けるようにしましょう。