尿蛋白が疑われる症状とは?
尿蛋白は、腎臓の機能低下によって発症し、その状態を放置することで、腎臓病などの腎臓そのものに疾患が生じたり、様々な合併症になる可能性が高まります。
健康診断や人間ドックを受診し、その結果で尿蛋白が出ていることが判明する方が多いですが、実は尿蛋白が出ているかどうかは、症状からも類推することが出来るようです。
本来は年に1度の検診を受診し、尿蛋白が出ているかどうかをチェックするほうが確実ではありますが、どのような症状であれば尿蛋白の可能性があるのでしょう?
<尿蛋白が疑われる症状 その1:尿の異常>
何らかの原因で、腎臓の重要な血液のろ過機能が低下すると、本来は出てこない筈のタンパク質が尿に漏れ出るようになります。
尿にタンパク質が混じると、尿の色が濁ってきたり、尿が泡立つような症状が出るようです。
ただし、尿の濁りや泡立ちは、激しい運動をした後や発熱時、発汗による脱水状態でも生じることがあるようです。
このような状態ではないのに尿の濁りや泡立ちがある場合は、尿蛋白が出ている可能性が高くなります。
また、腎臓のろ過機能の低下は、赤血球も尿に混じって排出される為、褐色がかった血尿になることがあります。
血尿は急性腎炎など、様々なケースで発症する症状ですので、尿蛋白同様に注意が必要です。
<尿蛋白が疑われる症状 その2:体のむくみ>
すっと入っていた指輪が入らなくなったり、靴下のゴムの跡が消えにくい、まぶたが腫れぼったいなどの症状は、腎臓の機能低下による症状であり、尿蛋白が出ていることがあるようです。
このむくみの原因は、尿蛋白が出出ることで血液中のタンパク質が減り、水分保持機能が低下することで血液中の水分が血管外に染みだすことで『むくみ』という症状が出るのです。
なんとなく太ったと感じていたら、実はむくみだったということもしばしばあるようです。
特に血糖値が高かったり、糖尿病の持病がある方は、腎臓の機能低下に従って、尿蛋白が出たり『むくみ』の症状が出やすいようですので、特に注意が必要です。
<尿蛋白が疑われる症状 その3:頻尿になる>
中高年になったり、寒い時期になるとトイレが近くなりますが、トイレの回数が1日に10回を超えると、頻尿と尿蛋白が疑われる症状と言えます。
頻尿の原因は、慢性腎炎や糖尿病などの腎臓疾患や重大な病気が原因であることも多いようです。
頻尿は歳のせい、と勝手に解釈して放置することは、病気の治癒の機会を失くすことに繋がってしまいます。
最近トイレの回数が近くなったと感じたら、尿蛋白やその他の病気の症状である可能性もありますので、なるべく早く医師の診断を受けるようにしましょう。
<尿蛋白が疑われる症状 その5:その他の症状>
体のだるさや食欲不振、不眠、吐き気、呼吸困難、頭痛、しびれなどの不快な症状も、腎臓機能の低下により尿蛋白が出ている可能性があります。
そもそも、尿蛋白が出る方で、これらの症状がある場合は、病気がかなり進行しており、人工透析を受けなければならないこともあるようです。
これらの症状や尿の異変、体のむくみや頻尿などの症状が出たら、すぐに医師の診断を受けるようにしましょう。